最強の推し調理家電、電気圧力鍋について

コロナ禍で、電気圧力鍋が売れていると言う。

私は同じ炊飯器をかれこれ10年使っており、低糖質が叫ばれる時代に週に一回以下しか働かない炊飯器に苛立ちを覚えていた。

炊飯器で他の料理も作れないことはないのだが、やはり専門の家電ではない。

たまたま、TVでクッキングプロの長い宣伝番組を見て、最近の圧力鍋は電気で動き、かなり便利であることを知った。

しかしすぐにクッキングプロに飛びつくのもどうかなと思い、まずはネットでリサーチ。

候補に挙がったのは、シロカ、コイズミ、ティファールの電気圧力鍋で、最終的にどれも大して圧力も変わらないので、ティファールの一番小さい圧力鍋にした。ティファール製品はすでに2つ持っていて、頑丈で壊れそうになかったためでもある。

電気圧力鍋の凄さは、以下の点にある。

まずは、火加減を一切気にしなくていいということ。

セットしたら、もう蓋を開けることはできないので、逆に安心して他のことができるし、焦げる心配は基本ない。また、鍋に何かがこびりつくことも今の所はない。

水分の浸透がすごい。

炊飯の時は7分づき精米だったがモッチモチに仕上がった。端的に水分量がすごい。水を含むので、冷凍しても変わらなかった。変わったのは水分量だけなので、別段カロリーが上がったわけでもないのに、味は格段と良くなった。

また、シチューやカレーの具材に調味料がよく浸透し、具材のエキスが水にも溶け込み、肉は柔らかくなっていて、味が格段と上がっていた。

材料とカロリーが同じなのに、味は倍以上の美味さで、放置料理なのだから、あっという間に元が取れると思う。

スジ肉など、硬い食材が柔らかくなる

しかも、それほど時間はかからない。

米もそうだが、米は吸水30分で、正味1時間で炊き上がってしまう。そういう意味では時短だ。

また、手でかき混ぜないので、じゃがいもが煮崩れしにくいのも大きい。

洗い物が少し楽になる

パーツは洗わねばならないが、フッ素加工の内鍋は汚れが落ちやすいのと、調理方法的に汚れがこびりつきにくい。

最大のメリットは、油の飛び跳ねや、コンロの汚れが無いことである。コンロは特に掃除するのが嫌なので、これは嬉しい。

これだけ書いたがデメリットはある。

まず、揚げる、焼くなどの調理方法は向いていない。ティファールの場合は炒めるモードがあるものの、炒める時は蓋を開けたままなので、あんまり意味はない。

調理中に蓋を開けられないため、マニュアルで火加減を見るのが好きな人は心配かもしれない。

また、意外と時短ではない。圧力をかけるのに15分はかかる。それに調理時間が10から15分。圧力が抜けるのに10分ほど毎回かかっている。

少々大きくて、場所はとる。だけでカレー一品とかなら、逆にすごく省スペースにも感じる。

使い方にコツがあるので、マニュアルは読み込まないといけない。特にティファールのコンパクトの場合、プリセットレシピは極端に少ないため、他の圧力鍋のレシピを参考に、時間などを決める必要がある。ただし、圧力鍋の場合、「圧力調理」「蒸す」以外は、煮ると炒めるくらいしか無いので、大体他の商品と同じかと思われる。

パーツの扱いが少々面倒。

とはいえ、穴が詰まっていないか、洗うたびに確認する程度ではある。

また、内なべが壊れると意味がないので、おたまはラバー製のものを買って来る必要がある。

けど総じて言うと「味に非常に満足」なため、料理が元々できるけど億劫なだけの人などにはぴったりである。また、火加減が面倒なために失敗しがちな人にもぴったり。

料理はある程度やっていた人に向けた、最高の手抜き調理家電であると言える。

コンビニ食で満足していた人にしてみれば、逆に面倒臭さを感じるかもしれない。