Windows10からMac miniに移行した話

2024年のApple新年セールでついにMac miniを買うことにした。

かねてから私のWindows10は、Photoshopを立ち上げるたびに「グラボが要件を満たしていないYO」と毎回懲りずに警告を出してきていた。そりゃもうお姑か、お局さんかのように。最近じゃ、おばちゃんよりアプリやOSの方が小言を言ってくる。

Windowsのグラボを買い替えようとしたら、なんとサイズが合わず返品。うちのWindowsはケース自体が小さいコンパクトタイプだった。これでも寸法を調べたのだが、1cmでも大きいと入らないし蓋も閉まらない。

超コンパクトなグラボを探している最中に我に返った。こんなことしてないで、Macに買い替えた方が早いし、トータルで見たらお得に違いない。

実際Macintoshは昔からAdobe製品とすこぶる相性が良い。Windowsはあっという間に動かなくなるが、Macは強い。なんだかんだでMac bookでも頑張ってくれる。

というわけで、長年お世話になっていた「安いから買っていた」Windowsを卒業することにした。というか、Mac miniの方が安くなってしまった感がある。このスペックにしては安すぎない????M2入って15万円切ってるんですけど……(メモリは16GBにしました)。

移行で手間がかかったこと

データの引き継ぎ

Windowsでは外付けHDDで大量のデータを保存していた。

が、MacとWindowsはデフォルトのフォーマットが異なり、WinとMac共通のフォーマットもあるのだが大体みんな知らないでデフォルトでフォーマットしてしまう。私もそうだった。

仕方ないので空のHDDを一個買って、共通で使用できるexFAT形式にフォーマットし、地道にデータを移し替えた。これが一番時間がかかった。

そして驚くことなかれ。

Mac miniは立ち上げると、「Windows PCが同じWi-fiに接続されている場合はデータを引き継げます」ととんでもないことを言ってくる。Appleこわあい。

残念ながら、私のWindows10は有線LANだった……(有線の方が安定してるので、好きだけど)

Macはディスクドライブは基本、ございません。

Macにはご存知の通りディスクドライブは基本ついていない。

本当に少しだけ、WindowsのDVDドライブから移したいデータがあったのでこちらも少し手間だった。

移行が楽だったソフト

1位はCLIP STUDIO。数年前にクラウド対応してから、作品データも設定も素材も全部クラウド同期できるようになっていた。本当に良いソフトになってきた。

新PCにインストールし、ログインしたらあとは同期するだけで前の設定のまま使えるようになったので、移行したこと自体を感じないくらいスムーズだった。今まで自力で集めた大量の素材やブラシも全部引き継げるし、苦労して設定したペンのカスタム内容もそのまま引き継がれる。

ちなみに残念ながらSAIはMacで使えないので諦めた。

あとのソフトウェアは感動的に楽なものはないけれど、Adobeはクラウド同期を2/1でやめてしまったため、Frame.ioを使うことになった。でもFrame.ioはかなり使いやすかったので、おすすめ。CCユーザーなら100GBまで預けられる。

Mac miniの素晴らしいところ

コスパが抜群に良い

Mac mini M2のCPU性能をCore i7と比較しているネットの記事を見てみたが、やっぱりM2の方が、+20%ほど処理能力が高い。

それで2018年購入の以前のPCはグラボがAdobeの要件を満たさず、お値段的には今回のMac mini -1万円くらいなのだから、コスパはかなり良いと思う。Mac M2の評価は「画像処理能力が高い」なので、メイン作業がRAW画像現像、動画編集、Clip Studioでイラストや漫画の作成、余裕があればBlenderやUnity、となってくるとやはりMacの方が向いていると思われる。

小さい。とにかく小さい。

Mac mini M2、小さい。

そして軽い。これは引っ越しが相当楽だ。あと配送の箱も小さくて可愛かった。お正月のおせちの重箱より小さい。駅弁サイズである。

駅弁をモニタ台の下にしまっているので、ほぼ本体が見えない。電源を切らなければ電源ボタンも要らない(Macの基本概念は電源入れっぱなし、である)。USB HUBを上に置いているのにそれでもモニタ台との間が2cmくらい空いている。ものすごい省スペースでミニマリスト風だ。

本体が見えていると意外と圧迫感もあるし、掃除する時に鬱陶しいなと感じてしまう。

意外とファンの音がしない。(でも結構回ってる)

ファンの音が小さい。風は出ているので通風口を塞ぐのはNGだと思うけど、全然聞こえない。

小さいのに処理能力がかなり高い

今のところ、CLIP STUDIOが軽く動くのは嬉しい。設定を引き継いでるのに使いやすくなった。

Adobe Premiereに関してはそこそこだが、やはりWindowsよりは速いと感じる。

あと、実は今まで使っていたWindowsはエクスプローラが立ち上がるのに1分ほどかかるようになっていて、毎回起動するたびに作業スタートが遅れてしまっていた。Macはそうならないことを祈る。

Mac miniの欠点

見た目通り、USBポートが異様に少ない。

Mac miniの最大の欠点はUSBポートが少ないことだ。一目瞭然である。Bluetoothは素晴らしい技術だが、マウスもキーボードもBluetoothでBluetoothに不具合が起きた場合、起動時のパスワードが入れられなくなる恐れがある。なので念の為USBのマウスくらいは手元に置いておかないと不安なのである。

当然USB HUBを買うことになるが、あまり安くない。しかも私が買ったHUB「ドッキング」とか言っておいて全然ドッキングしない。上に乗せても下に乗せても滑りまくるので、ヤモリグリップを買おうと思っている。

Mac mini本体は安いが、結局モニタ、キーボード、マウスを新たに買い揃える人はそこそこお金がかかってしまう。その代わり、キーボードが先に劣化するタイプの人は買い替えは自由になる。

Windowsのキーボードやマウスが引き続き使える人は買い替えは安く済むかもしれない。私はモニタがすでに立派なものがあったので、あまり困らなかった。あと実はMac Bookのモニタはどうしても目線が低くなるので苦手だったのだ。

外付けHDD問題

MacはOS特有の「外付けデバイスのアンマウントは手動でやる」という謎のしきたりがある。マウントは大体自動だが、取り外す時に手動でアンマウントしなければならないのだ。これを忘れて抜き差しして二度と外付けHDDがマウントしなくなったことがあるので、現在電源を落とすことも諦めてスリープにしている。勝手に電源を落とすと正しくアンマウントされなかったことになるらしい。

ボロい周辺機器が接続できないかもしれない

私の板タブはIntuos4ですでにサポートが切れているのだが、今回無理やりドライバをインストールしたらなんと動いた。

先日AI画像を使って無茶苦茶叩かれたwacom。だがこの丈夫さ、堅牢さにどうしてもファンがやめられない。品質が良いのである。

結局、液晶ウインドウに線が走るくらいボロいまま使用続行しているが全く問題がない。全然描ける。

Steamのゲームがほとんどプレイできない

これはゲーマーとしては少々、結構痛いかもしれない。が、SteamのためにWindows買うなんて絶対に嫌なので笑、開発者の方はぜひMacも検討していただきたい、なんて、開発したことないから言えるのかしら。

総合評価

買ったばかりだからというのもあるけど、この小ささでこのパフォーマンスはかなり満足度が高い。

Bluetooth製品は高いが、渋々揃えてみるとやはり「コードがない」ことに感動する。

次は液晶タブレットかなと思うが、あれは結構高いのでしばらくこのオンボロIntuos4で頑張ります。