Day5 5.3 オルセー美術館 他 フランス旅行記2012春

■オルセー美術館

看板。かっこつけー。

オルセー美術館は撮影禁止。
かなり近代的な入口ですが、建物自体は駅を改装したとかで、ルーブルほどでは無いにしても結構豪華。

端にエスカレーターがあって、とっても便利で見易い美術館でした。ルーブルは難しかった。

一番多かったのはルノワールじゃないかなあ。ルノワール好きには堪らないと思いますが、私は実はそれほど好きではありません。ただ、フランスの気候や公園って、殆ど、ルノワールが描いた通りの世界なんです。なので、フランスに来ると、「あー、そうそうこういう感じ」ってなる。しっくりくるってやつです。

あとモネが多いですね。
モネは、睡蓮もたくさん描いていますが、他にも「えっこれが」っていう絵も色々描いています。モネも、フランスにくるととってもしっくりきます。

個人的にはミレーが好きです。ミレーは暗い色で描きますが、実際は農場は結構明るくて、楽しそうな感じです。とにかくほのぼのしていました。でも、ミレーも実際に見ると、結構色が鮮やかだったりします。印象派は色が綺麗なので、画集で満足はできないですね。やっぱり本物がいいです。

「床の鉋かけ」(ギュスターヴ・カイユボット)という絵を母親と「これはすごい」「床の反射がすごいリアル」「筋肉が動きそうだ」と誉めたたえていたら、またなつっこいフランス人の兄ちゃんがどれどれと言わんばかりに覗いてきましたw
中国人もそうなんだよな…w人が集まってるところに興味示すっていう。素直でいいですけどw

あとはドガですね。舞台のスポットライトを浴びて、幽霊のような顔をした踊り子たちの絵が印象的でした。フランスでバレエ、あまりにもはまりすぎな絵です。女の子かわいいしね~。
ドガって、踊り子たちを描く時、客観的っていうか、入っていけない世界への憧れと同時に、なんか醒めた視点を感じるので、いつもシュールだな~って思います。醒めたロリコン…みたいな。ルノワールみたいな、ポジティブな感情を感じないんですよ。

ゴッホは、意外にも、個人的に最強なのは実はニューヨークにあるモダンアート美術館の星月夜なので、それ以外の絵はやはりインパクトに欠けます…。あれだけなぜかNYなんだよね…。

フランスには著名な画家、彫刻家が多く、またヨーロッパ中からご存知、「アルル」などに芸術家が集まってくる国でした。なので、フランスの絵画も大量にあるし、フランスで描いていた人もたくさんいます。

フランスに来て、晴れた日に外に出て、公園などに行けば、なぜ画家が集まってくるのかはすぐにわかります。自然が豊富で、日光もちょうどいい、まさに印象派にぴったりな国です。

あと、いわゆる典型的な印象派っていうのは、やっぱり主観が入ってこそだな、と改めて思いました。
そういう点では、なんでもかんでもやたら幸せそうに描くルノワール、ひたすら美しいものを感じたままに色をおいていくモネは、印象派の代表という風に感じます。

■オランジュリー美術館

オランジュリー美術館は、入口がガラス張りでとても綺麗です。

次は、モネで有名なオランジュリー美術館へ。

ここは見どころはひとつしかありません。
ひたすら、楕円形の部屋にモネの直筆の睡蓮が飾ってあるのです!しかもでっかい!人の身長よりちょっと高いくらいのキャンバスに延々と睡蓮が描かれています。

そこを人が歩くと、睡蓮の青さを背景にするので、人がとても美しく見えます。なんという贅沢。

また、天井が半分自然光を取り入れていて、天気が変わると睡蓮の色が変わって見えるのです!!

この仕掛けの発想がとても好きです。

まさに印象派、自然とともに自然に生きる。

この日は、ドビュッシー特設展示をやっていました。
ドビュッシーも、フランスにくるとしっくりくるんだよね~。


この後は、アンヴァリッドの近くにあるロダン美術館を予定しているので、ブルボン宮(国民議会)を横目で見つつ、南へ。角っこによくカフェがあるのですが、あえてそこから一個入ったところの目立たないカフェに入りました。(角っこの目立つカフェは混んでいることが多い)

Café des MinistèresChicken Supreme with mushroomsとかそういう名前のランチ。

パリのカフェ・レストランは大変良心的で、かならず金額と料理名の書いたメニューが外に貼りだしてありますし、ぼったくられたことも一度もありません。

まずはこのメニューをじーっと見て、食べたいものがあるか確認、値段も確認。

で、ほとんどのカフェはオープンテラスか、外がガラス張りで、中で誰が何食べてるか見れます。これを見ても判断ができます。実に入りやすい。パリのカフェ文化は大変好きです。

ここで、フランス人のお兄ちゃんがひとりですっごい美味しそうなビーフシチュー煮込みみたいなものを食べているので、親が「あれがいい!」と全力でウエイトレスに注文。どうやらメニューにはのってなくて、「本日のオススメ」みたいなもので、黒板にしか書いていなかったよう。

「まだ在庫あるかしら?」的なことをウエイトレスが奥のおじちゃんに訊いています。
これの料理名を忘れたのであとで親に訊いてみますが、親いわく「めちゃくちゃ美味しかった」とのこと。

私はあえて鶏料理を頼んだのですが(写真)。これもめっちゃくちゃ美味しかったです。ここが旅行中一番美味しかった。今青山界隈に勤めていますが、青山にも1000円ランチで味は千差万別、一番美味しいところにもひけをとらない美味しさです。実にパリはグルメな場所です。値段は他店と大して変わりません。なので、美味しいところをみつけるのはガイドブックでもいいですが、地味に口コミをひろっていくしかないかもしれません。意外と、大きいところは美味しくないなと感じました。手を抜きがちだからだと思います。

この鶏料理の評価するべきところは全体的にレベルの高い繊細な味なのはもちろん、注目すべきは実はこの白いライスです。見た目は、日本のぷっくりしたご飯とは違うので、アメリカと同じロンググレインでまずそうかな、と思うのですが、一回口にいれるととんでもない。やわらかさが丁度よく、全体的にほんのり味がついているではありませんか。スープとバターがほんのり入っているような味です。
もしかしたら、スープで炊いたのかもしれません。(日本のご飯も、出汁やこんぶと一緒に炊くと、大変美味しくなります)
量もちょうどいいし、しっかりたいらげました。チキンのソースも絶妙に美味しいです、なんというかさりげなく上品に美味しいというのがいいなと思いました。
パリのカフェはランチタイムとか制限がなく、いつでも好きなものを好きなだけ注文できるのでいいなと思います。
親もひさびさにあまり重くないランチを食べられたと感激しながら、先程のおじちゃんに「美味しかった!」とフランス語で伝え、満面の笑みのまま送りだされました。地元のおじさんたちが集うような、観光客向けのお店ではありませんが、味は大変お勧めです。写真にリンク貼っておきました。

■ロダン美術館

ロダン美術館、庭園より本館をのぞむ

ロダン美術館とは、フランスの有名な彫刻家ロダンが、晩年過ごした館をそのまま美術館にしたもの。結構豪勢な場所に住んでたな、って感じです。あとアンヴァリッドという、ナポレオンのお墓に近い場所なので、立地もかなり豪勢ですよね。

ロダンの作品は私はどれも好きなのですが、とくに異様に苦悩してぐねぐね曲がってるのが好きですねw

ロダンは多分ですが、思いついたらさくっと作れてしまうタイプの人間だと思います。この大量生産してもアイデアも技能も尽きない感じが、贅沢な才能を見せ付けられる感じで、逆に頭があがらないので好きです。安心して見られる感じ。

この美術館は晴れて、5月中盤以降に来ると、バラが一斉に咲き乱れるそうです!私が行ったときは3つくらいしか咲いていませんでしたが、それでもかなり綺麗な庭園なので、暇さえあれば5,6月をお勧めします。ものすごい綺麗な庭園です。

この美術館も学生が多数訪れており、おそらくイギリスから来ている人が多いみたいです。画板を持って彫刻をデッサンしてる学生が多いなと思ったら、ものすごい怖い顔の先生が現れました。一発で先生だとわかります。美大や、私のいた教育大学でも、彫刻の先生って基本的に顔がすげー怖いひとが多いですwww

先生、描けましたよ!どうっすか?一発描きです!

そしてダラダラ描いている学生に一喝。

「Hurry up!!」(急げよ!)

学生の画板を後ろからそっとのぞくと、全然描けていませんw

みんな、あれだぜ。学生は失敗してなんぼだ、枚数描かないとダメだぜ。私なんかは教育美術専攻だったけど…勇気をもって描かなきゃダメだぜ。
あ、晴れてるし遊びたい?そりゃそうだな。

せっかくだから私も描いたぜ!(左)HI-TEC0.5一発描きですけど、先生どうっすか?とは訊けなかった\(^o^)/ロダンデッサンするの楽しいね!ぐねぐねしてるしね。

このあと萌え~なギンガムチェックのワンピースに紺色タイツ・麦わら帽子のレトロな女学生の集団が…明らかにこの子たちもイギリス人ですwフランスには制服はまず見当たりません。
イギリスの制服萌え~!

この庭園のおかげで、芸術鑑賞もさることながらどっちかっていうとのんびりする場所に変わってしまっているような。

彫刻はどれもよかったですが、やっぱり「Le Biser」(接吻)と入口近くにある「地獄の門」が人気あったみたいです。あとゴッホの「タンギー爺さん」が結構無造作に飾ってあります。教科書に載るような大作だし、背景に浮世絵が描かれてることで有名なんですが…!ロダンの私物だそうですよwどんだけwタンギー爺さんはゴッホがあんまりイカレてない作品で安心して観賞できますよね。


■アンヴァリッド

ルノー FT-17 軽戦車

アンヴァリッドという場所の見どころは以下の2点。

まずは、ナポレオンのお墓。

その次は、「軍事博物館」です。

入口は一緒なので、ミュージアムパス一個で入れます。

フランスをよく知りたい人にはお勧め。

軍事博物館が殆ど見れなかった(時間的に)なので、もう一回行きたい…^^;;;ロンドン塔ももう一回行きたいので、行くならついでに行くべきですかね(ですかねってw)通貨が違うんだよな!イギリスとフランスは!(怒)

軍事博物館は殆ど見れなかったものの、第一次世界大戦で使われたFT-17が堂々と目立つところに展示。いろんな角度から見られるよ!しかし戦車小さいね~。小回りは効きそうだけど、狭いんだろうな、中は。

あと、大砲がすごい数配置されていてちょっと怖かったですww綺麗な紋章が刻まれていました。

あとナポレオンのお墓はばっちり見ました。たくさんの天使の像に囲まれて堂々と展示してあり、フランスが有事の際は復活するのではないかと思われます。(冗談です)

かなり意味のあるモニュメントなので、観光としてお勧めだと思います。フランスを知りたければぜひ。
あと迷彩服着たミリタリオタクツアーがいて(日本人じゃないっす。西洋のどっかの人達)ミリオタ怖いな~とか思ったりw

この後は、カフェで一休みしたのですが、ケーキを選んでドリンク頼んでから座る珍しいイートインタイプ。テイクアウトがほとんど。
何が面白いって、自分らがぐったり休んでる間に、何人ものフランス人が入れ替わり立ち替わりパンを買いにきます、本当に、食べ物に目が無い人達だと思いますw大体通りかかった人が真剣に窓を覗き込んで、(雰囲気のよいお店なんです)即決で入ってきて、次々とパンを注文して、バゲットを食べながら帰るって感じで回転速かったです。

■奇跡のメダル教会

Chapelle Norte-Dame de la Medaille Miraculeuse 長い。最後のミラキュレスだけ覚えておくと看板見た時わかりやすい

とっても可愛い~教会だが、とんでもない御利益(それは日本語w)があるらしく、世界中から本気で巡礼の人が来る。ここで眠る「聖カタリーナ」の腐らない遺体が安置されたマリア像を拝みに来るのだ。教会内では、皆マリア像をみたとたんにその場で膝まずき、熱心に祈りを捧げている。単なる観光地と思わないほうがいい。

内装はやや近代的で可愛くて綺麗な感じでした。

また、ここで買えるメダルには大いなる恵みがあるとされますので、私も迷わず買ってきました。

お守りみたいなものですか。しかもとても安いです。教会は施しの場所ですね。

この後はボン・マルシェ、シティファーマで色々おみやげを買いました。

シティファーマは混みこみなので、夕方ではなくて、昼間に行かれることをお勧めします…。白衣の薬剤師フランスのお姉さまが可愛かったですが、めっちゃ疲れていましたw

ボン・マルシェは高級食材店という感じ。デパ地下に似てますね。チーズが何種類も、生ハムが何種類もあります。お菓子も色々あります。あとハーブが大量に丸いボトルに入っていて可愛かったです。